メゾンド藤沢家主の一木です。
敷金はともかくとして、
今のご時世礼金を取る大家もたまにいますが、
つくづくアホだなと思ってます。
そもそも、礼金とは読んで字のごとく
家主に対してお礼の意味を込めて、
入居者が払うという習わしでした。
戦後、日本が焼け野原から復興途中に
住宅供給数は不足していました。
一方で、入居希望者の数が多く
物件を持っている家主に対して、
「部屋を貸してくれて感謝します!」というのが
礼金の始まりです。
それが2016年現在どうでしょうか?
物件が余って、
入居者の方が物件を選ぶ時代になっています。
消費者が商品を好きに選べるのは、
不動産業界に限った話ではなく
すべての業界に言えることですよね。
そんなときに殿様商売のように、
礼金取ろうとするのがどうかしてるんですよ。
大家目線に立ってみて、
超人気物件で予約が次々入るようなら
礼金取ってもいいかもしれませんが、
そんな物件はほぼないでしょう。
まあ、厳密に言うと
不動産会社が集客管理を始めて、
大家と入居者の間に入ってくる時代になってからは
大家に礼金は入らなくなってきたんですが。
従来は、
入居者
↓ 礼金
大家
現在は、
入居者
↓ 礼金
不動産会社
↓ 礼金なし
大家
つまりが、不動産会社が
礼金を基本管理料として徴収するわけです。
だから、大家の手元にはいかないわけで。
じゃあ、礼金ゼロの物件はどうなるのか?
それは、家賃1ヶ月分を
不動産会社が徴収することになります。
すると、大家の手元は年間11ヶ月分の手取りになります。
なので、礼金を設定してない大家は
このようして不動産会社に取られるわけです。
それでも長期空室になるよりはいいので、
多くの大家は納得している形ですね。
入居者さんにとっては、
不動産会社と大家の内情なんて
何も関係ないですが、
ちょっとした不動産業界の裏話です。
わりと知らない方も多いので、
ちょっとお話ししてみました。
こう言うと、礼金を不動産会社に取られることに
不満があるのかと思うかもしれませんが、
私自身はとくにありません。
礼金があることで、
ご入居者さんの負担が増えため
それをゼロにすれば出費が軽くなります。
これだけでもいいと思っています。
偽善ではなくて、これで部屋が決まるのであれば
家賃の1ヵ月~2ヶ月くらいは
必要経費と思って割り切っているわけですね。
渋い大家はこのあたりケチって、
異常に礼金設定にこだわりますが
時代についていけない化石頭だとしか思えません。
やや、今回は毒を吐きましたが
偽らざる本音です。
それでは。